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神経因性膀胱に伴う排尿困難
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前立腺肥大症に伴う排尿障害
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エブランチルの使用上の注意
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1) 肝機能障害のある患者
[肝硬変の患者で代謝・排泄の遅延が報告されている。また、肝機能障害のある患者において、副作用が発現しやすい傾向が認められている。]
(2) 高齢者
[「高齢者への投与」の項参照]
(3) ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用している患者
[「相互作用」の項参照]
2.重要な基本的注意
(1) 起立性低血圧があらわれることがあるので、臥位のみならず立位又は坐位で血圧測定を行い、体位変換による血圧変化を考慮し、坐位にて血圧をコントロールすること。
(2) 本剤の投与初期又は用量の急増時等に、意識喪失、立ちくらみ、めまい、悪心、心悸亢進、胸部不快感等が発現することがある。特に前立腺肥大症に伴う排尿障害患者では投与初期又は用量の急増時の3日以内に立ちくらみがあらわれることがある。その際は仰臥位をとらせるなど適切な処置を講ずること。また、必要に応じて対症療法を行うこと。
(3) 本剤の投与初期又は用量の急増時等に、起立性低血圧に基づく立ちくらみ、めまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する人には注意を与えること。
(4) 本剤による前立腺肥大症に伴う排尿障害に対する治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意し、本剤投与により期待する効果が得られない場合には手術療法等、他の適切な処置を考慮すること。
3.相互作用
 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
利尿剤
 フロセミド等
降圧剤
 ニフェジピン等
過度の降圧を起こすおそれがあるので、用量を調節すること。 降圧作用の作用機序の違いによる相加・相乗作用と考えられる。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
 シルデナフィル
 クエン酸塩
 バルデナフィル
 塩酸塩水和物
併用により、症候性低血圧があらわれるとの報告がある。 これらの薬剤は血管拡張作用を有するので、本剤の降圧作用を増強するおそれがある。
4.副作用
〈本態性高血圧症、腎性高血圧症、褐色細胞腫による高血圧症〉
  総症例5,874例中、副作用が認められたのは384例(6.54%)633件で、その主なものは頭痛・頭重56件(0.95%)、めまい49件(0.83%)、嘔気・嘔吐44件(0.75%)、立ちくらみ26件(0.44%)等であった。(再審査結果時)
〈前立腺肥大症に伴う排尿障害〉
  総症例4,047例中、副作用が認められたのは309例(7.64%)400件で、その主なものは立ちくらみ63件(1.56%)、めまい48件(1.19%)、ふらつき31件(0.77%)、頭痛・頭重22件(0.54%)等であった。(再審査結果時)
〈神経因性膀胱に伴う排尿困難〉
  総症例336例中、副作用が認められたのは19例(5.65%)24件で、その主なものは立ちくらみ8件(2.38%)、めまい3件(0.89%)等であった。(承認時)
(1) 重大な副作用
肝機能障害
  AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(2) その他の副作用
 
頻度 0.1〜5%未満 0.1%未満
分類
精神神経系 頭痛・頭重、めまい、ふらつき、不眠 しびれ感、眠気、肩こり、意識喪失
循環器 立ちくらみ、動悸、ほてり、のぼせ、胸部不快感、低血圧 頻脈
消化器 嘔気・嘔吐、口渇、胃部不快感、下痢、腹痛 腹部膨満感、便秘、食欲不振
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇等 Al-P上昇等
泌尿器 尿蛋白増加、頻尿、尿失禁
血液 好中球減少、血小板減少
過敏症** 発疹 そう痒
その他 倦怠感、浮腫、鼻閉、CK(CPK)上昇 耳鳴、息切れ、かすみ目
 
自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。
** 発現した場合には投与を中止すること。
5.高齢者への投与
高齢者には次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1) 一般に高齢者では、過度の降圧は好ましくないとされている。
[脳梗塞等が起こるおそれがある。]
(2) 肝機能が低下している場合は減量(例えば1日15mg)して投与を開始する。
[高度に肝機能が低下(肝硬変)している高齢者の患者において、代謝・排泄の遅延が報告されている。]
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
(2) 授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を避けさせること。
[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
〈参考〉
1. 妊娠前・妊娠初期投与試験1)
ラット(雌:経口投与)の13mg/kg/日群で、発情休止期の延長が認められ、ラット(雄:経口投与)の80mg/kg/日群で、交配能力は確認されたが、受胎率の低下が認められた。
2. 器官形成期投与試験2)
ウサギ(経口投与)の60mg/kg/日群で、妊娠末期の胎児生存率の軽度低下傾向が認められた。
3. 周産期及び授乳期投与試験3)
ラット(経口投与)の80mg/kg/日群で、新生児での体重の軽度低下、周産期生存率の低下、育成期間初期の体重抑制が認められた。
7.小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
8.適用上の注意
(1) 投与時
徐放製剤であるため、カプセル中の顆粒をかまずに服用させること(一過性の血中濃度上昇による副作用が起こるおそれがある)。
(2) 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
9.その他の注意
(1) 類似化合物(プラゾシン塩酸塩)で腎及びその他の動脈狭窄、脚部及びその他の動脈瘤等の血管障害のある高血圧患者で、急性熱性多発性関節炎がみられた1例報告がある。
(2) CD-1系マウスを用いた24ヵ月経口癌原性試験(5〜500mg/kg/日)で、雌の高用量群において、血清プロラクチン値上昇及び乳癌ウイルス感染に起因すると考えられる乳腺腫瘍の発生頻度増加が報告されている。しかし、NMRI系マウス、SD系及びWistar系ラットを用いた試験では、腫瘍発生は報告されていない4〜9)
(3) α1遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者において、α1遮断作用によると考えられる術中虹彩緊張低下症候群(Intraoperative Floppy Iris Syndrome)があらわれるとの報告がある。
●主要文献
1) 大導寺俊平 他:応用薬理,33,501〜517(1987)
2) 大導寺俊平 他:応用薬理,33,549〜557(1987)
3) 大導寺俊平 他:応用薬理,33,535〜548(1987)
4) B.Procter et al.:Urapidilのマウス混餌経口投与による24ヵ月がん原性試験(科研製薬(株)社内資料)
5) H.D.White et al.:ラットにおける混餌経口24ヵ月癌原性試験(科研製薬(株)社内資料)
6) R.Chesebrough et al.:マウスのプロラクチンレベルに対するurapidilの影響(科研製薬(株)社内資料)
7) 螺良義彦:CD-1系マウスにおける乳腺癌ウィルス(MTV)の存在について(科研製薬(株)社内資料)
8) E.-D.Meier-Doerzenbach et al.:マウスにおけるウラピジル経口投与(80週間)による癌原性試験(科研製薬(株)社内資料)
9) H.-J.Chevalier et al.:ラットにおけるB 66 256(ウラピジル)24ヵ月間経口投与による癌原性試験(科研製薬(株)社内資料)